睡眠効率が90%を超えていたら、「よく眠れている」と思いませんか。
約4年分のOura Ringのデータを見返すと、仕事に追われていたころの平均睡眠効率は約93%でした。定期的に有酸素運動をしていたころの約89%よりも高くなっています。
疲れ切っていた時期のほうが、睡眠効率は高かったのです。
しかし、当時は起きたときから疲れている日がほとんどでした。
前回は、HRVが低かった日は睡眠も約1時間短かった記録として、約4年分の記録から、HRVが低かった日は高かった日より睡眠時間も約1時間短かったことを確認しました。
今回は、なぜ疲れていた時期のほうが睡眠効率は高かったのかを、寝床にいた時間、実際に眠っていた時間、寝床の中で起きていた時間から確かめます。
結論|93%は「十分に眠れた」という意味ではなかった
仕事に追われていたころの平均睡眠効率は、約93%でした。
実際に眠っていた時間は平均約6時間20分、寝床にいた時間は平均約6時間50分です。
ただし、これは休日を含めた平均です。前の記事で見たように、平日の平均睡眠時間は約5時間50分で、約6割の日が6時間未満でした。
また、運動習慣があったころと比べると、実際の睡眠時間は約21分、寝床にいた時間は約42分短くなっています。
睡眠効率が高かったのは、以前より短くなった寝床時間の中で、起きていた時間も短かったためです。
93%という数字だけでは、十分に眠れたのか、疲れが取れたのかまでは判断できませんでした。
睡眠効率は「眠れた時間の割合」
睡眠効率は、寝床にいた時間のうち、実際に眠っていた時間の割合です。
たとえば、寝床にいた時間が約6時間50分で、そのうち約6時間20分眠っていれば、睡眠効率は約93%になります。
ここで大切なのは、睡眠効率が「割合」だということです。
短い時間しか寝床にいなくても、そのほとんどを眠っていれば、睡眠効率は高くなります。
反対に、長い時間を寝床で過ごし、途中で起きている時間が長ければ、実際の睡眠時間が長くても効率は下がります。
そのため、睡眠効率だけでは、どのくらいの時間を眠れたのかまでは分かりません。
2つの時期の睡眠データを比較
約4年分のデータを、生活の異なる2つの時期に分けました。
| 指標 | 運動習慣があったころ | 仕事に追われていたころ |
|---|---|---|
| 平均睡眠効率 | 約89% | 約93% |
| 寝床にいた時間 | 約7時間32分 | 約6時間50分 |
| 実際に眠っていた時間 | 約6時間41分 | 約6時間20分 |
| 寝床の中で起きていた時間 | 約50分 | 約29分 |
仕事に追われていたころは、運動習慣があったころより睡眠効率が約4ポイント高くなっていました。
一方で、寝床にいた時間は約42分、実際に眠っていた時間は約21分短くなっています。
寝床の中で起きていた時間が短くなったことで、睡眠効率は高くなりました。
しかし、眠るために確保できていた時間そのものは減っていたのです。
約9割の日が睡眠効率90%以上だった
仕事に追われていたころは、睡眠効率90%以上の日が約89%を占めていました。
ほとんどの日で、睡眠効率だけは高かったことになります。
当時の私は、Ouraのデータを毎日振り返る余裕もありませんでした。
後から数年分の記録を見返したとき、平均睡眠効率が約93%もあったことに驚きました。
毎朝疲れていた自分の記憶と、93%という数字が、うまく結びつかなかったからです。
しかし、寝床にいた時間と実際の睡眠時間まで並べると、その理由が見えてきました。
私は長い時間をかけてゆっくり休んでいたのではありません。
仕事を終えて寝床に入り、限られた時間の中で眠り、また朝を迎えていました。
当時の体感では、よく眠れていたというより、疲れ切って眠っていたというほうが近かったと思います。
睡眠効率が低かった時期のほうが、長く眠れていた
定期的に運動していたころの睡眠効率は、約89%でした。
仕事に追われていたころより低い数字です。
しかし、寝床にいた時間は約7時間32分あり、実際の睡眠時間も約6時間41分でした。
寝床の中で起きていた時間が長かったため、睡眠効率は下がっています。
それでも、実際に眠れていた時間は、仕事に追われていたころより約21分長くなっていました。
睡眠効率だけを見れば、仕事に追われていたころのほうがよく眠れていたように見えます。
実際の睡眠時間まで見ると、印象は逆になりました。
高い数字で、自分の疲れを打ち消さない
この結果から、「もっと早く寝ればよかった」と結論づけることは簡単です。
しかし、当時は仕事の負担を減らすことも、早く寝るための余裕をつくることもできませんでした。
疲れていると分かっていても、生活をすぐに変えられるとは限りません。
今回伝えたいのは、睡眠時間を増やす方法ではありません。
睡眠効率が高いからといって、「睡眠には問題がない」「疲れているはずがない」と判断しなくてよいということです。
疲れが取れないときは、睡眠効率の高さだけではなく、
- そもそも何時間、寝床にいられたのか
- 実際に何時間、眠れていたのか
を確認すると、数字の見え方が変わります。
生活をすぐに変えられなくても、自分の疲れを数字で否定せずに済みます。
まとめ|睡眠効率は、睡眠時間の長さを表していなかった
約4年分のデータから、次のことが分かりました。
- 仕事に追われていたころの平均睡眠効率は約93%だった
- 睡眠効率90%以上の日が約89%を占めていた
- それでも、実際の睡眠時間は平均約6時間20分だった
- 寝床にいた時間も、運動習慣があったころより約42分短かった
- 睡眠効率が高かったのは、短くなった寝床時間の中で、起きていた時間も少なかったためだった
睡眠効率は、寝床にいた時間をどのくらい眠れたかを見る割合です。
高い数字は、十分な時間を眠れたことまで保証してくれるものではありません。
もし睡眠効率が高いのに疲れが取れないなら、数字と体感が矛盾しているわけではありません。
睡眠効率を見る前に、寝床にいられた時間と、実際に眠れた時間を確認する。
私のデータでは、それだけで93%という数字の意味が大きく変わりました。
Oura Ringの数値を4年以上見続けて感じたことや、どのデータを参考にしているかは、Oura Ringを4年使って分かった正直レビューにまとめています。
次回は、平均睡眠時間だけでは見えなかった「寝不足の続き方」を確かめます。
