睡眠時間が短くても、朝になれば一日は始まります。
仕事に行き、家事をして、いつもどおり動かなければなりません。
仕事に追われていたころの私は、3〜4時間しか眠れない日もありました。それでも毎朝起きて、頭をフル回転させながら一日を乗り切っていました。
しかし、動けていることと、体が休めていることは同じなのでしょうか。
前回は、毎日限界だったのにOuraのスコアは悪くなかった記録として、体感では毎日限界だった時期も、Ouraの3つの総合スコアは大きく崩れていなかったことを振り返りました。
今回は、約4年分の記録から、HRVが低かった日と高かった日を分け、睡眠時間などにどんな違いがあったのかを確認しました。
私はHRVを単独で「回復度」と決めるのではなく、自分の普段の範囲との違いを見るために使っています。
結論|HRVが低かった日は、睡眠も約55分短かった
約4年分のデータを比べると、HRVが低かった日の平均睡眠時間は約6時間でした。
一方、HRVが高かった日は約6時間55分です。
その差は約55分ありました。
さらに、HRVが低かった日の約57%が、6時間未満の睡眠でした。高かった日では約31%です。
短い睡眠がHRVを下げたと断定することはできません。
ただ、私のデータでは、睡眠時間が短かった夜と、体に負担が残っている可能性を示す数値が重なっていました。
寝不足に慣れたように感じていても、体まで慣れていたわけではなかったようです。
HRVが特に低かった日と高かった日を比較
約4年分の記録のうち、HRVが特に低かった日と、特に高かった日を比べました。
私のデータでは、次のようになります。
・HRVが低かった日:46ms以下
・HRVが高かった日:61ms以上
この2つのグループについて、睡眠時間や安静時心拍数、睡眠スコア、コンディションスコアを確認しました。
※それぞれ、約4年分の記録の中でHRVが低い側と高い側のおよそ25%にあたります。
結果は次のとおりです。
| 指標 | HRVが低かった日 | HRVが高かった日 |
|---|---|---|
| 平均睡眠時間 | 約6時間 | 約6時間55分 |
| 6時間未満の日 | 約57% | 約31% |
| 7時間以上の日 | 約20% | 約48% |
| 平均安静時心拍数 | 約55bpm | 約49bpm |
| 平均睡眠スコア | 約78 | 約83 |
| 平均コンディションスコア | 約73 | 約82 |
HRVが低かった日は、睡眠時間が短いだけではありませんでした。
平均安静時心拍数は約6bpm高く、睡眠スコアとコンディションスコアも低くなっています。
安静時心拍数は、私の場合、普段より高いときほど、睡眠中も体が十分に落ち着いていない可能性を考える手がかりにしています。
つまり、HRVが低かった日は、複数の数値に体の負担が表れていました。
6時間未満の睡眠が半数を超えていた
HRVが低かった日の約57%は、睡眠時間が6時間未満でした。
半数を超えています。
一方、HRVが高かった日のうち、6時間未満だったのは約31%でした。
7時間以上眠れた日の割合を見ると、さらに違いが分かります。
- HRVが低かった日:約20%
- HRVが高かった日:約48%
HRVが高かった日の約半数は、7時間以上眠れていました。
私のデータでは、睡眠時間を確保できた夜ほど、体が休息側に向かっている数値も出やすかったことになります。
運動習慣があった時期も、仕事に追われた時期も同じだった
約4年の中には、生活条件が大きく異なる2つの時期があります。
ひとつは、在宅勤務で通勤による外出は少ないものの、定期的な有酸素運動をしていた時期です。
もうひとつは、毎日の通勤があり、仕事に追われて運動する気力も体力も失っていた時期です。
それぞれの時期の中でも、HRVが低い側と高い側を比べました。
| 時期 | HRVが低かった日 | HRVが高かった日 | 睡眠時間の差 |
|---|---|---|---|
| 運動習慣があった時期 | 約6時間30分 | 約6時間50分 | 約20分 |
| 仕事に追われていた時期 | 約5時間45分 | 約7時間 | 約1時間15分 |
睡眠時間の差は、仕事に追われていた時期のほうが大きくなっていました。
ただし、差の大きさは違っても、どちらの時期もHRVが低かった日のほうが睡眠時間は短くなっています。
運動習慣や通勤などの生活条件は大きく変わっていましたが、「HRVが低かった日は、睡眠時間も短かった」ということは共通していました。
長く眠れば必ずHRVが高くなるわけではない
睡眠時間とHRVに違いがあったからといって、長く眠れば必ずHRVが高くなるとは言えません。
HRVが低かった日の中にも、7時間以上眠っていた日は約20%ありました。
反対に、睡眠時間が短くても、HRVが高かった日があります。
HRVには、睡眠以外にも次のようなことが影響します。
- 仕事や生活で感じたストレス
- 体調の変化
- 前日の運動
- 睡眠の途中で目が覚めた時間
- 数日間にわたる疲労の積み重なり
睡眠時間だけで、その日の状態をすべて説明することはできません。
それでも、HRVが普段より低かったときに、まず睡眠を振り返る意味はあると感じました。
寝不足が日常になると、短さにも気づけなくなる
今回の比較は、当時の私が毎朝データを確認し、行動を調整していた記録ではありません。
仕事に追われていたころは、Ouraの数値を詳しく見る余裕もなく、毎日を乗り切るだけで精いっぱいでした。
睡眠が3〜4時間しかない日があっても、翌朝になれば起きて仕事をする。
それを繰り返しているうちに、睡眠時間が短いこと自体が日常になっていました。
しかし、あとから約4年分の記録を並べると、HRVが低かった日は、睡眠時間も短くなっていました。
当時の私が寝不足に慣れていたとしても、体まで平気になっていたわけではなかったのだと思います。
それでも、疲れているのは気力が足りないからではなく、体にも負担が表れていたのだと、あとからデータを見て分かりました。
まとめ|寝不足に慣れても、体まで平気になったわけではなかった
今回の結果をまとめると、次のようになります。
- HRVが低かった日は、平均睡眠時間が約6時間だった
- HRVが高かった日は約6時間55分で、約55分長かった
- HRVが低かった日の約57%が、6時間未満の睡眠だった
- HRVが高かった日では、6時間未満だったのは約31%だった
- 運動習慣や働き方が違う時期でも、HRVが低かった日のほうが睡眠時間は短かった
どんなに疲れていても朝は来て、一日は始まります。
起きて仕事へ行き、一日を終えられたとしても、それは体が回復していたということではありません。
当時の私は、寝不足でも生活できていたのではなく、寝不足のまま何とか一日を乗り切っていただけでした。
今回、過去の記録を並べて分かったのは、寝不足が当たり前になると、自分ではその深刻さに気づきにくくなるということです。
「毎日起きられている」「やるべきことはできている」というだけで、睡眠が足りているとは限りません。
短い睡眠が続き、朝から疲れているなら、それは意志の弱さや年齢だけの問題ではなく、体が十分に休めていない可能性があります。
寝不足に慣れたように感じても、体まで寝不足に強くなったわけではなかった。
これが、今回のデータから私が受け取った一番大きな答えです。
次の記事では、睡眠効率が約93%と高かったのに、なぜ疲れが取れなかったのかを、睡眠時間や寝床にいた時間とあわせて振り返ります。
こうした長期データを振り返れることは、Oura Ringを使い続けてよかった点の一つです。4年以上使って感じたメリット・デメリットは、Oura Ringを4年使って分かった正直レビューにまとめています。

